フォルクスワーゲン──世界がその名に刻んだ別称たち
“人々の車”の名を背負いながら、世界で愛され、呼び名を得たブランド序章:Volkswagenという名が旅した地平「Volkswagen(フォルクスワーゲン)」──ドイツ語で“人民(Volks)の車(Wagen)”を意味するこの名は、1930年代から「多くの人に車を」という夢を体現してきた。しかしその“人々の車”という枠が、サーキット、ラリー、ヒルクライムの最前線で戦う姿を見せた時、世界から新たな称号が生まれた。車好きの胸をざわつかせるのは、そのギャップだ。「庶民のための車」が、「勝利を刻む機械」へと変貌した瞬間。そしてその瞬間に、海外のファンやメディアは、それぞれの文化の言葉でフォルクスワーゲンに“もうひとつの名”を与えた。1.“People’sRacer”──英国が贈った称号英国車文化の中で、フォルクスワーゲンは長らく“実用車ブランド”として親しまれていた。だが、WRC(世界ラリー選手権)やダカールでの活躍が、ブランドイメージを一変させる。英国のあるモータージャーナルは、フォルクスワーゲンをこう呼んだ。“VolkswagenisthePeople’sRacer–ordinaryblo...


