BMW好きなら、一度は聞いたことがあるはずです。
「Beamer(ビーーマー)」
「Bimmer(ビマー)」
しかし実はこの2つ、海外では“まったく意味が違う”ことをご存じでしょうか。
しかもBMWには、国ごと・文化ごとに異なる呼ばれ方や愛称が存在します。
それは単なるニックネームではありません。
現地のクルマ文化、モータースポーツ史、さらには“BMWという存在がどう愛されてきたか”そのものを映し出しているのです。
今回は、30〜50代のクルマ好きなら思わずニヤける、“BMWの海外での呼び名”を徹底深掘りします。
マニアックですが、知ればBMWを見る目が変わります。
「Bimmer」と「Beamer」は別物だった
まず最初に、BMW界隈最大のトリビア。
実は海外では、
- Bimmer(ビマー)=BMWのクルマ
- Beamer(ビーーマー)=BMWのバイク
という区別が存在します。
これ、日本では意外と知られていません。
由来は1960〜70年代のアメリカ。
当時、英国製バイク「BSA」が“Beezer”と呼ばれていました。
そこからBMW Motorrad(バイク部門)の愛称として“Beemer”または“Beamer”が定着。
しかし後にBMW車オーナー達が、
「いや、クルマにも愛称欲しいだろ」
となり、“Bimmer”が誕生したと言われています。
特に有名なのが、アメリカのBMW専門誌『Bimmer』。
この雑誌名によって、“BMW car=Bimmer”という認識が一気に広まりました。
つまり海外BMW文化では、
「BimmerかBeamerを混同すると、ガチ勢に即バレる」
という、妙に深い世界が存在するのです。
ドイツ本国では“Ultimate Driving Machine”より別の呼び方が刺さる
BMWといえば、北米で有名なキャッチコピー。
“The Ultimate Driving Machine”
日本語で言えば、
「究極のドライビングマシン」です。
これは1970年代から続く超有名フレーズで、広告史に残る名コピーとも言われています。
ですが興味深いのは、本国ドイツでは少しニュアンスが違うこと。
ドイツではむしろ、
「Freude am Fahren」
つまり、
“運転する歓び”
という思想が重視されています。
これ、日本語版の「駆けぬける歓び」に近い。
つまりBMWは、単なる速さではなく、
“運転そのものの気持ち良さ”
を世界共通価値として持っているのです。
そしてこの思想があるからこそ、海外ファンはBMWを単なる高級車ではなく、
“Driver’s Car(ドライバーズカー)”
として語る。
ここ、BMW文化の本質です。
アメリカでは“Yuppie Car”とも呼ばれた時代がある
1980〜90年代、アメリカではBMWに少し変わった呼び名がありました。
それが、
“Yuppie Car”
です。
Yuppie(ヤッピー)とは、“Young Urban Professional”の略。
つまり都会的な若手エリート層。
当時、BMW 3シリーズは「成功した若者の象徴」として爆発的人気を獲得していました。
特にE30、E36世代。
ウォール街。
IT企業。
金融マン。
彼らがBMWを乗り回したことで、
「BMW=都会派エリート」
というイメージが形成されたのです。
ただし面白いのは、BMWファン自身は“単なる高級車”扱いを嫌っていたこと。
彼らはむしろ、
「ベンツは乗せられるクルマ。BMWは自分で操るクルマ」
という認識を持っていました。
つまりBMWは昔から、
“運転好きが最後に辿り着くブランド”
という立ち位置だったのです。
イギリスでは“German Gentleman’s Weapon”扱いだった
英国では、BMWは少し独特な存在でした。
特に90〜2000年代。
ジャガーのような伝統性とも違う。
ロータスのような軽量スポーツとも違う。
BMWは、
「スーツ姿で爆走する紳士の武器」
のように見られていました。
実際、英国自動車メディアでは、
“Sports Saloon King”
つまり「スポーツセダンの王」と呼ばれることも多かった。
E39 M5やE46 M3は、英国レビューで異常な高評価を獲得。
特にE39 M5は、
「史上最高のスポーツセダン」
とまで評されたことがあります。
理由は簡単。
英国人は“ハンドリング変態”だからです。
そしてBMWは、その感覚に完璧にハマった。
高速道路を淡々と走れる。
なのに峠では異常に鋭い。
この“二面性”が、英国で強烈に刺さったのです。
日本では“BM”呼びが定着した理由
一方、日本。
BMWは昔から“BM”と略される文化があります。
実はこれ、海外ではかなり珍しい。
海外では普通、
“BMW”
とアルファベット全部で呼ばれます。
しかし日本では、
「BM乗ってる」
「BMの直6最高」
など、独特な略称文化が形成されました。
これは90年代の輸入車ブームが大きく影響しています。
当時、BMWは「成功者の証」のような存在でした。
六本木。
湾岸。
輸入車雑誌。
その中で、“BM”という略称が自然発生的に浸透していったのです。
そして現在でも、E46やE90世代オーナーの中には、
「俺のBM」
という独特な愛情表現をする人が多い。
この空気感、90年代〜2000年代輸入車文化を知る世代には刺さるはずです。
“Shark Nose”――海外マニアが熱狂するBMWデザイン用語
海外BMW界隈には、独特な呼び名がまだあります。
それが、
“Shark Nose(シャークノーズ)”
です。
これはE24 6シリーズやE28 5シリーズなど、80年代BMW特有のフロントデザインを指します。
キドニーグリルが前傾し、サメの鼻のように見えることから命名。
海外マニア達は、このデザインを異常に愛しています。
理由はシンプル。
“威圧感と機能美が共存している”
から。
実際、当時のBMWは空力性能を重視しており、この前傾デザインには意味がありました。
つまり“Shark Nose”は単なる愛称ではなく、
BMW黄金時代を象徴するキーワード
なのです。
なぜBMWは世界中で“愛称”が生まれるのか?
ここまで見て分かる通り、BMWには異常な数の呼び名があります。
Bimmer。
Beamer。
Ultimate Driving Machine。
Sports Saloon King。
Shark Nose。
なぜここまで愛称が生まれるのか。
理由は単純です。
BMWが単なる工業製品ではなく、
“文化”
だからです。
運転好き。
レース好き。
直6信者。
FR至上主義。
そうした人々の感情が積み重なり、世界中で独自のBMWカルチャーが形成された。
だからBMWには、単なる車名以上の“呼ばれ方”が存在するのです。
そしてクルマ好き達は今日も、どこかでこう語っています。
「やっぱBMWって、“Bimmer”なんだよな」
よくある疑問
「Bimmer」と「Beamer」の違いは?
一般的には、
- Bimmer=BMWのクルマ
- Beamer/Beemer=BMWのバイク
として区別されています。
なぜBMWは“Ultimate Driving Machine”と呼ばれる?
1970年代の北米広告キャンペーンが由来です。現在でもBMWの代表的スローガンとして知られています。
“Shark Nose”とは?
1980年代BMW特有の前傾フロントデザインの愛称です。E24やE28などが代表例です。
日本だけ“BM”呼びなの?
かなり日本独自文化に近いです。海外では基本的に「BMW」とフルで呼ばれます。
参考・引用元
- BMW Wikipedia(英語)
- BMW Motorrad Wikipedia(英語)
- BMW M3 Wikipedia(英語)
- E24 BMW 6 Series Wikipedia(英語)
- E28 BMW 5 Series Wikipedia(英語)
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