三つ星はサーキットで輝く――メルセデス・ベンツ レース実績大全

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はじめに

メルセデス・ベンツは「安全」と「高級」の代名詞として知られていますが、モータースポーツの世界においてもその歴史は深く、そして華やかです。1901年の「メルセデス35HP」に始まり、シルバーアローの伝説、ル・マンでの輝き、F1での黄金期まで、その足跡は自動車レース史そのもの。
この記事では海外Wikipediaなど信頼性の高い情報をもとに、30〜50代のクルマ好きが唸るマニアックなトリビア・逸話を交えつつ、メルセデス・ベンツのレース実績をじっくり掘り下げます。

1. 「シルバーアロー」伝説の始まり(1934年)

  • ニュルブルクリンクのレース直前、規定重量を1kgオーバーしたW25。

  • ペイントを剥ぎアルミ地肌を露出させた結果、ボディが銀色になり「シルバーアロー」の異名が誕生。

2. 戦前GPレースでの無双時代

  • 1930年代後半、メルセデスとアウトウニオンがグランプリを二分。

  • 最高速度は時に300km/h超、航空機技術を惜しみなく投入。

3. 1955年 ル・マンの悲劇と撤退

  • 300 SLRが事故に巻き込まれ、観客多数が犠牲に。

  • メルセデスはこの事故を機に長期的にモータースポーツ活動を休止。

4. ペンタゴン・シェイクダウンテスト

  • 1960年代、耐久テストは軍施設の滑走路で極秘実施されていたという逸話。

5. DTMでの黄金時代

  • 1980年代後半から90年代、190E 2.5-16 Evo IIでDTMを席巻。

  • ゲルハルト・ベルガー、クラウス・ルドヴィッヒらが数々の勝利をもたらす。

6. マクラーレンとのF1パートナーシップ(1995–2009)

  • 1998年と1999年にダブルタイトル。ミカ・ハッキネンの速さはまさに「氷上の皇帝」。

  • 2008年にはルイス・ハミルトンが最年少ワールドチャンピオン(当時)を獲得。

7. 自社F1チームの復活(2010年)

  • 2010年にブラウンGPを買収し、Mercedes AMG Petronas F1 Teamとして参戦。

  • 初年度は成績に苦しむが、後の黄金時代への布石となる。

8. ハイブリッド時代の圧倒的支配(2014–2020)

  • PU106A V6ハイブリッドは圧倒的信頼性とパワーで他を圧倒。

  • 7年連続ダブルタイトルはF1史上でも異例。

9. ル・マン24時間での栄光と苦難

  • 1989年、Sauber-Mercedes C9が総合優勝。

  • 1999年にはCLRが空力不安定により宙を舞う事故も経験。

10. 「CLK GTR」の誕生秘話

  • FIA GT選手権制覇のため、わずか128日で開発。

  • 市販化のために25台だけが生産され、今や億超えのコレクターズアイテム。

11. ツーリングカーレースでの技術革新

  • DTMで磨かれた空力やサスペンション技術は市販Cクラスへ直結。

12. 公道レースへの参戦と撤退理由

  • 戦前のミッレミリアで300 SLRが優勝。

  • 事故後、公道レースからは完全撤退する方針を維持。

13. AMGのGT3/GT4マシン世界制覇

  • Mercedes-AMG GT3は世界中の耐久レースで勝利。

  • 24時間レース(スパ、ニュル)での信頼性は折り紙付き。

14. ニュルブルクリンクでの開発と耐久戦略

  • AMGモデルの多くがニュルでの長距離テストを経て市販化。

  • レース由来の冷却・ブレーキ性能は公道車にも反映。

15. 最新EVレースへの挑戦